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2018年3月22日 (木)

スリー・ビルボード

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急いで観ないと終わっちゃうシリーズ第3弾。渋谷シネパレスで「スリー・ビルボード」を観てきました。

ミズーリ州に住むミルドレッド(フランシス・マクドーマンド)は、娘が殺害されてから数ヶ月が経つのに犯人が未だ捕まっていない事に強い苛立ちを覚えていた。そこで彼女は連なって立つ3つの貸し看板を自費で借り、警察を非難する広告を出したのだが、この看板は小さな町に大きな波紋を起こしたのだった。

現代のアメリカを映しながらもこの映画の醸し出す雰囲気は西部劇の世界で、復讐やリンチや暴力が日常にある生活が描かれているのですが、これってミシガン州では普通のことなの❓それとも私がいつも映画で観ている世界がよそ行きの姿で、こちらが本当のアメリカの姿でそれは200年変わっていないということなのか❓

自分の中に非があるということを認めたくない場合、多くの場合にその矛盾した気持ちは外へ暴力的な形で出ることがあります。小さい子供の当たり散らしとあまり変わりはありません。ミルドレッドの心の中にある自分への責めは彼女の中で大きく暴れて、制御しているあるいは肯定しているつもりでも外に溢れてきています。彼女の性格上泣くことも自分自身が許さず、苦しさを誰かに相談したりも出来ません。その凶暴な心の叫びが3つの看板のセリフとなって町の人々を仰天させるのです。この役は粗野だがかっこいい女を演らせたら世界一のフランシス・マクドーマンド、あんたしかいないよ。

一方、ちょっとキレてる人を演らせたら世界一のサム・ロックウェル演じる警官・ディクソンは暴力警官の見本でしたが、というか何故捕まらないのかな❓って人でしたが自分の中に正義があることを自ら知らず、ある出来事をきっかけにそのわずかな正義を発見し、人のために動くことに初めて喜びを感じることを知りました。

犯人に制裁を食らわすという2人の共通の目的は、絶対に間違っていると観ている私たちも当然わかっていることでですが、それでもなお同時に自分の傷ついた心を癒す唯一の手段であると密かに皆が思っているからこそ、2人の道行きが破滅への道だとわかっていてもどこかかっこよく、まるで西部劇の主人公たちが馬に乗ってお尋ね者のいる町へと向かって行くような感覚にとらわれるのかもしれません…

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