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2014年9月 6日 (土)

イヴ・サンローラン ☆☆☆☆

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立川シネマシティで「イヴ・サンローラン」を観てきました。この1週間で4本目なんですが、来週再来週とたてこんでいて映画を観に行けないので、なるべく多く映画を観ておかなきゃなのです。

21歳でディオールの主任デザイナーとなったイヴ・サンローランは、経済的に破綻状態にあったディオールを見事に立て直し、その後独立して自身のメゾンを持つが…

しかしよくこんなにも似た人がいたものですね。顔だけじゃなくて雰囲気も…パートナーのピエール・べルジェ氏も「混乱して動揺した」ほど。

ゲイに理解あるいは免疫がない方は見ない方がいいかもね。でもすばらしく胸キュンのラブストーリーなのです。ふたりがどれほどに愛し合っていたか、べルジェ氏がどれほど愛したかを綴る、苦しいほどの愛の物語。

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白衣を着てドレスを作製するサンローランはまるで科学者のようにクールですが、生来繊細でコケットリーな彼はその身と精神を削りながらファッションの世界に化学反応を起こし世界を驚愕させます。パンツルック、サファリルック、マリンルックなど、私たちがフツーに来ていた服が実は彼の大革命だったりするのですね。特に有名なモンドリアンシリーズは「世界一コピーされたデザイン」ですって。そういえば去年京都で着物のファッションショーを観ましたが、このモンドリアン柄の着物があって、人気を博していましたよ。

サンローラン自身はファッションは芸術であると考えていましたが、この芸術は本当に過酷です。自分で創作するペースは決められない。春夏(SS)、秋冬(AW)と季節は容赦なく巡って来て彼を追い詰める。もし失敗すれば自分はもとより彼の元で働く沢山の人々の生活も破綻するという、経営者的な苦しさは画家には無縁なものですね(家族は別ですが)。

その過酷さの中で精神を病み、酒やドラッグに溺れて悪態をつくサンローランを、ともすれば過保護とも言えるほど守り愛すヴェルジェ氏の愛も、辛いものです。しかしサンローランを失った後の氏の孤独はそれを大きく上回るものでした。そこから語られるこの物語は、成功し歓喜の中にいるサンローランを観ても、愛し合うふたりを観ても、バカ騒ぎするサンローランを観ても、美しい邸宅を見ても、なんだか辛く切ないのです。まるで大切な人を失い、思い出して泣くことを無理やりさせられているような…

男同士の愛が受け付けられない?氏は「左利きのようなものだ」と言っています。このような美しく強い結びつきにおいて男だ女だ言うのは全くのナンセンスです。個人的には3年ほど前公開されたドキュメンタリーの方が画面の美しさにおいては上だと思いますが、なんといっても今回はすばらしく美しいドレスとそれを着こなす細い細い美しい女性がたっぷり見られます。ぜひぜひ劇場で堪能して下さい。


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