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2007年11月16日 (金)

エディット・ピアフ

1 吉祥寺プラザで「エディット・ピアフ」を観てきました。ここの映画館、段差があるので前の人の頭が(女の人なら)邪魔になりません。なかなか穴場です。私が小さいときに父に連れてってもらった映画館の香りを残した貴重なシアターといえるでしょう。ありていに言えばすごいレトロなんですが、清潔で好感が持てます。これからはここのシアターにもっと通おうっと。

考えてみれば吉祥寺には映画館は沢山あるのに、わざわざ武蔵村山や府中まで車で映画を見に行かねばならないと言う現実。オカネを払って人の頭の隙間から画面を見るなんて、ばかばかしくってやってられないですよ。その辺吉祥寺の映画館の経営の方考えていただきたい。ついでに言えば、立川シネマシティでミニシアター系の映画をやってますが、ああいうテイストの出し物ってサブカルの聖地吉祥寺の仕事じゃないですかね。

5 話がそれましたね。それでこの映画ですが、不覚にも泣いてしまいました。主演女優のマリオン・コティアールはものすごい演技力です。20歳から47歳の生涯をひとりで見事に演じきっています。若いときは瑞々しく、恋する時は美しく、麻薬におぼれては中毒患者のようだし、全身ボロボロの晩年・・・といっても47歳ってあんまり私と変わらないよ!・・・は老婆のように。歩く姿なんかうちのおばあちゃんを思い出すほどリアルです。

4 美空ひばりの不死鳥コンサートでの裏側を司会だった梶原しげるが話していたのを思い出します。舞台裏ではひとりではとても歩けず、抱えられてよろよろ舞台袖まで来たのに、出番を告げられるとシャキシャキ歩き、朗々と歌いだしたので感動で思わず泣きそうになったと。しかしひばりさんのコンサートを台無しにしてはいけないと、必死で涙をこらえたそうです。

エディットも全身ボロボロで入院し、40代でも老婆のようになっていながらも舞台では朗々と歌うのです。まさに歌こそわが命。そんなに歌が好きならもっと身体を大事にすればいいのに・・・と思うのは凡人の考えでしょうね。

3 エディットの人生は愛をもぎとられる人生です。母に捨てられ、かわいがってもらった娼婦から剥ぎ取られ、子供は死に、パパと呼んでいたほどの恩人は殺され、最愛の人を愛の絶頂に事故で失います。それゆえに愛に飢え、酒に溺れ、麻薬に手を染めます。濃い光に濃い影・・・

しかしながら私は彼女をかわいそうだとは思いません・・・むしろアーティストとして濃く生きた彼女を尊敬します。悲惨なことがあっても結局歌を捨てなかった。マルセルが事故でなくなった夜も、ステージで歌っています。そして後に「私は後悔などしない・・」と歌います。才能というギフトを与えられた彼女は、人生を力強く生きた人でもあったのです。

2 全編をとおして本当に沢山のシャンソンが流れます。それを聴くだけでも楽しい。できればノイズのバリバリ入った、古いシャンソンのCDが欲しくなる映画でした。

それにしてもしょっぱなから大いびきかいて寝てたおじいさんがいたけど、トシとると不注意に居眠りなんか出来ないもんですなあ。

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